はじめに
妊娠初期に多くの妊婦さんを悩ませる「つわり」。
軽い吐き気から、何も食べられないほど重い症状まで、その程度は人それぞれです。
中には、水分すら取れず、脱水や栄養不足に陥るケースも。そんなとき、医師から勧められるのが「点滴治療」です。
この記事では、つわりで点滴が必要になる具体的な症状、治療の流れ、さらに実際に点滴を受けた方の体験談まで、わかりやすくまとめました。
「これって病院に行くべき?」と悩んでいる妊婦さんや、家族の方もぜひ参考にしてくださいね。
点滴が必要になるつわりの症状とは?
水分が全く取れない・吐き続けている
つわりがつらくても、水やお茶が少し飲めるなら自宅で様子を見ることも可能です。
しかし、全く水分がとれずに1日何度も吐いてしまうような場合は、点滴が必要なサインです。
脱水症状になると体力の消耗が激しく、赤ちゃんへの影響も心配です。
私もつわりはありましたが、水分はなんとか摂れていたので点滴までは至りませんでした。
飲めない・食べられないが数日続いたら、無理せず病院に相談しましょう。
体重が急激に減ってきた
妊娠初期につわりで体重が少し減るのはよくあることですが、短期間で急激に体重が落ちてしまう場合は注意が必要です。
5〜10%以上の体重減少があると「妊娠悪阻(おそ)」と診断され、点滴治療が必要になることも。
特に食事がとれず、栄養も水分も不足している状態では、体への負担が大きくなります。
私はそこまで減ることはなかったですが、万が一のために体重の推移はこまめにチェックしていました。
尿が極端に少ない・濃い
脱水が進むと、尿の量が減ったり色が濃くなったりします。
トイレの回数が減ったり、明らかに濃い黄色の尿が出ていたりする場合は、体が水分不足のサインを出しているかもしれません。
妊娠中はただでさえ体調の変化が激しい時期なので、こうした変化には注意が必要です。
私自身も、トイレの回数や色には気をつけていました。体がSOSを出しているときは、点滴で補うことが大事なケアになります。
つわりの点滴って何を入れてるの?内容を解説
ブドウ糖・生理食塩水などの水分補給
つわりの点滴では、
まず脱水状態を改善するためにブドウ糖液や生理食塩水などが使われます。
これは水分と一緒に最低限のエネルギーを補給するため。
私もつわり中は水分をとるのがつらかったこともありましたがが、点滴までは必要ありませんでした。
でも、全く飲めないような状態なら、こうした点滴で体を支えるのはとても大事だと感じます。
飲めない・食べられない日が続くときには、無理せず相談しましょう。
ビタミン剤や電解質で栄養サポート
点滴にはビタミンB1やB6、ナトリウム、カリウムなど、体に必要な栄養素や電解質が含まれることもあります。
特に、吐き気が強いときにはビタミンB6の補給が効果的とされることも。
食事から栄養がとれないと赤ちゃんへの影響も心配になりますが、点滴によってある程度補えるのは心強いですね。
経口補水液などを摂取するのも手ですが、体力が落ちたら点滴に頼るのも一つの手です。
吐き気止めなどの薬剤が使われることも
重度のつわり(妊娠悪阻)と診断された場合、点滴に吐き気止めの薬(制吐剤)が入れられることもあります。
具体的にはメトクロプラミドやプリンペランなどが使われることがあり、症状の軽減につながる人も。
私自身は吐き気止めをもらって乗り切りましたが、毎日吐いて何もできない状態なら、薬を含めた点滴治療で楽になれる可能性もあります。
安全性は医師が判断してくれるので、安心して相談しましょう。
実際の点滴治療の流れと受け方
産婦人科での診察から点滴までのステップ
点滴治療は、まず産婦人科での診察から始まります。
問診で症状を伝え、必要に応じて尿検査や体重測定、血液検査などが行われます。
脱水や栄養不足が見られる場合、その場で点滴を受けることもあります。
私自身は診察のみで済みましたが、点滴希望であれば医師に相談して対応していただけるような感じでした。点滴は特別なことではなく、つわりの延長として気軽に受けられる治療です。
外来での点滴?それとも入院?
点滴は多くの場合、外来で受けることができます。
1~2時間ほどの処置で、症状が落ち着けばそのまま帰宅可能です。
ただし、脱水がひどい・栄養状態が悪い・点滴では補えないほど症状が重い場合は、入院が必要になることも。
入院では、より継続的に点滴を行いながら、食事や生活指導も受けることができます。
また、入院中は不安なことがあればいつでも相談できるので安心した生活がおくれます。
点滴はどれくらいの頻度で必要?
つわりの症状や体の状態によって、点滴の頻度は異なります。
1回の点滴で楽になる人もいれば、数日に一度のペースで継続的に通院が必要な人もいます。
医師の判断により、症状が安定するまで様子を見ながら回数を調整します。
筆者は点滴を受けるほどではありませんでしたが、体調が不安定な時期には「このままひどくなったら点滴かな」と思ったこともありました。
無理せず、相談しながら対応しましょう。
点滴を受けるときの注意点とQ&A
赤ちゃんへの影響はあるの?
点滴に使われる薬剤や成分は、妊婦と赤ちゃんへの影響を考慮して選ばれます。
多くの場合は水分や電解質、ビタミンなど体に必要なものが中心で、安全性は高いとされています。
ただし、制吐剤など薬を使う場合は医師が慎重に判断します。
不安があれば医師に内容を確認したり、遠慮なく質問することが大切です。
妊娠中はちょっとしたことでも不安になりやすいので。
費用はどれくらいかかる?
点滴の費用は、病院や内容によって異なりますが、保険適用で1,000〜3,000円程度が一般的です。
妊娠悪阻と診断されれば医療費助成の対象になることもあります。
また、自治体によっては妊婦健診の補助券が使える場合もあるので、事前に確認しておくと安心です。
お金の心配で我慢してしまうよりも、早めの相談が大切です。市の窓口で確認しておくと安心できておすすめです。
点滴だけでつわりは治るの?
点滴はあくまで「体をサポートする手段」です。つわりそのものを根本的に治すものではありません。
ただ、水分や栄養を補うことで体力が回復し、吐き気が少し和らぐなど、症状を軽くする効果は期待できます。
私も、つわりのピーク時には「何かに頼れたら…」と思ったので、必要に応じて点滴に頼るのは悪いことではないと感じています。
完治ではなく「乗り切る」ための手段と考えましょう。
つわりの点滴についてよくある体験談
何度も点滴を受けて楽になった
SNSやブログでも、「何度も点滴を受けてようやく楽になった」という声はよく見かけます。
点滴で体力が戻ることで、少しずつ食べられるようになったという方も。
あるママのブログでは、週に2〜3回のペースで通っていたそうです。
「最初は不安だったけど、受けてよかった」という言葉が印象的でした。
入院してやっと落ち着いた
重度の妊娠悪阻で入院した方の体験談も多数あります。
特に水分も食事も全くとれない状態が続いた場合、入院での継続点滴が必要になることがあります。
ある妊婦さんは「毎日吐いていたけど、入院でやっと吐き気が軽くなった」と語っていました。
安心して休める環境が、心と体の回復にとって大切なんですね。
私は点滴なしで乗り切った
一方で、私のように点滴を受けずに乗り切った人もいます。
こまめな水分補給や、吐きにくい食べ物を工夫して摂ることで、軽度のつわりは乗り越えられる場合もあります。
ただし「自分は大丈夫」と無理をせず、症状が重くなる前に相談することが何より大切です。
体調は人それぞれ。点滴の有無に関わらず、自分に合ったケアを大切にしていきましょう。
まとめ
つわりは「誰でも我慢すれば乗り越えられるもの」と思われがちですが、重症化すると入院が必要になることも。
水分が取れない、体重が急激に減る、尿の量が極端に減るといった症状が出たら、無理せず病院に相談しましょう。
点滴による治療で、体力を回復できるケースもたくさんあります。
頑張りすぎず、自分と赤ちゃんのために正しいサポートを受けることが大切です。
つわりがつらいあなたも、必ず少しずつ楽になる日がやってきます。一緒に乗り越えていきましょう!